アパート経営で経費計上できる項目とは?ポイントと注意点を解説
アパートを経営するうえで納める税金は、得た収入から経費を差し引いた利益額によって変わります。このとき、どのようなものを経費として扱って良いのかわからず、困っている方も多いのではないでしょうか。
そこで当記事では、アパート経営において経費として認められる項目、認められない項目について解説します。
アパート経営において経費として認められる項目とは
アパート経営では、経営において収益を生み出すために要したものが経費として認められます。たとえば、共用部を修繕するのにかかった費用や、住む人を集めるための宣伝を行った際にかかった費用などが挙げられます。
経費として認められない項目とは
経費として認められないものは、会計上の損益でないもの、資本的支出、家事消費分の3つです。
会計上の損益とは、経営を行うことで得た儲けおよび損のことを指します。アパートローンの返済は損として扱われないため、経費にはなりません。しかし金利分については、経営上で発生した損として扱われるため、経費になります。
2つ目の資本的支出は、アパートの修理や改良のために払ったお金の中でも、アパートの耐久性を向上させ、価値を高めたとみなされる支出のことです。1箇所の工事に20万円以上かかると、経費にはならず、資本的支出として扱われます。この工事でかかったお金は資産として計上され、減価償却の対象となります。
3つ目の家事消費分とは、事業と無関係のプライベートな支出のことです。プライベートな支出はアパート経営と関係がないため、経費とはなりません。
本来経費には該当しないものを経費として計上すると、税務調査が入った際にペナルティを受けるリスクがあります。したがって、経費になるか否かを一つひとつ入念にチェックし、経費になるものについてはその必要性を説明できるよう備えておくことが大切です。
種類別アパート経営の経費として認められる項目
アパート経営の経費として認められる主な項目、その具体的な内容については、以下の通りです。
固定資産税 | アパートを所有することでかかる税金 |
入居者募集の仲介手数料 | 仲介を請け負っている会社へ支払う手数料 |
接待交際費 | アパート経営を行う中で関わる必要がある相手(管理会社など)への接待交際費 |
通信費 | 物件をパソコンで調査するための通信料、管理会社と電話する際の通話料など |
ローンの保証料 | 連帯保証人の代わりになる保証会社へ支払う費用 |
管理費 | アパートを清掃する業者を雇うのにかかる費用など |
消耗品費 | アパート経営を行ううえで必要となった消耗品の購入代金 |
水道光熱費 | 共用部分にある電灯の電気代、掃除をする際にかかる水道代など |
交通費 | アパート経営に関するセミナーへ行くための電車代、車で物件を見に行くためのガソリン代など |
ローン金利 | アパートローンの返済額における金利の部分 |
租税公課 | 不動産取得税や印紙税など、アパートの購入・所有によってかかる税金 |
修繕費 | アパートのペンキ塗り替え、畳の取り替えなどにかかる費用 |
新聞図書費 | アパート経営の知識を得るために購入した書籍などの購入代金 |
ローンの事務手数料 | 金融機関に支払う手数料 |
損害保険料 | アパートが加入している地震保険、火災保険の保険料 |
給料 | アパート経営でスタッフを雇っている場合の給料 |
広告宣伝費 | 入居者を募るために出した広告の費用 |
まとめ
アパート経営では、収益を生み出すための費用が経費として認められます。対して、会計上の損益でないものや資本的支出、家事消費分については経費として認められません。正しい経費計上を行い、節税につなげましょう。
【参考URL】
https://ieul.jp/column/articles/1882/
https://home4u-owners.jp/contents/construction-14-1204
https://biz.moneyforward.com/accounting/basic/59288/
https://ieul.jp/column/articles/338/
https://www.seiwa-stss.jp/tochikatsuyo/knowledge02/k02cat03/11.html