2025/12/18
お役立ちコラム

インカムゲインとキャピタルゲインの違いとは?初心者向けに解説

インカムゲインとキャピタルゲインの違いとは?初心者向けに解説

投資で利益を得る方法には、大きく分けて「インカムゲイン」と「キャピタルゲイン」の2種類があります。
インカムゲインとは、資産を保有し続けることで継続的に得られる収益のことで、キャピタルゲインは資産を売却することで得られる売買差益を指します。この2つの利益の性質を理解することは、自分の投資目的やリスク許容度に合った運用方法を見つけるための第一歩です。

1. インカムゲインとキャピタルゲインの基本的な違いを解説

インカムゲインとキャピタルゲインの違いは、利益を得る方法にあります。
インカムゲインは資産を「保有」している間に得られる利益で、株式の配当金や預貯金の利子などが該当します。
一方、キャピタルゲインは資産を「売却」したときに得られる利益であり、購入時と売却時の価格差が利益の源泉となります。
それぞれの意味を理解し、どちらの利益を重視するかで投資戦略は大きく異なります。

ンカムゲインとキャピタルゲインの違いは、利益を得る方法にあります。
インカムゲインは資産を「保有」している間に得られる利益で、株式の配当金や預貯金の利子などが該当します。

2. 資産を保有して継続的な利益を得る「インカムゲイン」

インカムゲインとは、株式や債券、不動産といった資産を保有することで、安定的かつ継続的に得られる収益のことです。
具体的には、株式の配当金、債券の利子、投資信託の分配金、不動産の家賃収入などがこれにあたります。
資産を売却せずに利益を受け取れるため、長期的な資産形成の基盤となるキャッシュフローを生み出す点が大きな特徴です。

2-1. インカムゲインのメリット:安定した収益を期待できる

インカムゲインの最大のメリットは、景気や市場の変動に比較的左右されにくく、安定した収益を期待できる点にあります。
株価や不動産価格が下落している局面でも、配当や家賃収入などが継続して得られるため、精神的な安定につながりやすいです。
また、得られたインカムゲインを再投資することで、複利効果によって資産を効率的に増やすことも可能です。
キャピタルゲインのように市場を常に監視する必要性が低いため、多忙な人でも取り組みやすい投資手法と言えます。
着実な資産形成を目指す上で、インカムゲインとキャピタルゲインの両方の視点を持つことが有効です。

2-2. インカムゲインのデメリット:短期間で資産を大きく増やすのは難しい

インカムゲインは安定的な収益が期待できる反面、一度に得られる利益は比較的小さい傾向にあります。
そのため、株式投資などで得られるキャピタルゲインのように、短期間で資産を数倍に増やすといった大きなリターンは狙いにくいです。
また、投資対象の企業の業績が悪化すれば、配当が減少する「減配」や、支払われなくなる「無配」のリスクが存在します。
同様に、不動産投資では空室が発生すると家賃収入が途絶えてしまいます。
金利の変動によって債券の価値が下落する可能性もあり、安定しているからといってリスクが全くないわけではありません。

2-3. インカムゲインが得られる代表的な金融商品

インカムゲインを目的とする場合、様々な金融商品が選択肢となります。
代表的なものとして、銀行預金の利息が挙げられますが、これは最も身近なインカムゲインの一つです。
株式投資では、企業が利益の一部を株主に還元する配当金が該当します。
投資信託では、運用によって得られた収益から投資家に支払われる分配金があります。
また、国や企業が発行する債券を保有することで、定期的に利子を受け取れます。
さらに、不動産投資信託(REIT)を通じて不動産に投資し、家賃収入を原資とする分配金を得る方法もインカムゲインを狙う手法です。

インカムゲインを目的とする場合、様々な金融商品が選択肢となります。

2-4. 着実に資産形成したい人にはインカムゲインがおすすめ

インカムゲインを重視した投資は、長期的な視点で着実に資産を築きたい人に適しています。
短期的な価格変動に一喜一憂することなく、コツコツと安定した収益を積み上げていきたいと考える人に向いているでしょう。
例えば、将来の年金不安に備えて老後資金を準備したい場合や、定期的なキャッシュフローを確保して生活の安定を図りたい場合に有効な手段となります。
大きなリターンを狙うよりも、リスクを抑えながら時間をかけて資産を育てていくスタイルを好むのであれば、インカムゲイン中心のポートフォリオ構築を検討するのが合理的です。

3. 資産を売却して一度に利益を得る「キャピタルゲイン」

キャピタルゲインとは、保有している株式や不動産などの資産を購入した時よりも高い価格で売却することによって得られる売買差益のことです。
「値上がり益」とも呼ばれ、一度の取引で大きな利益を得られる可能性があります。
投資の醍醐味の一つとされ、資産価格の上昇を予測して投資を行うスタイルが特徴です。
インカムゲインが継続的な収益を目指すのに対し、キャピタルゲインは一度の売却で利益を確定させます。

3-1. キャピタルゲインのメリット:短期間で大きなリターンを狙える可能性がある

キャピタルゲインを狙う投資の最大の魅力は、短期間で大きなリターンを得られる可能性がある点です。
購入した株式の株価が数倍に跳ね上がったり、不動産価格が急騰したりすれば、投資した元本を大幅に上回る利益を一度に手にすることも夢ではありません。
特に、成長性の高いベンチャー企業の株式や、再開発が予定されている地域の不動産などは、大きな値上がりが期待できます。
インカムゲインのようにコツコツと利益を積み重ねるのではなく、タイミングを見計らって売却することで、効率的に資産を増やせる可能性を秘めています。

3-2. キャピタルゲインのデメリット:元本割れ(キャピタルロス)のリスクがある

キャピタルゲインには大きなリターンが期待できる一方で、購入時よりも価格が下落した状態で売却せざるを得ず、元本割れとなるキャピタルロスのリスクが常に伴います。
市場の動向は予測が難しく、経済情勢や企業の業績、社会的な出来事など様々な要因で資産価値は大きく変動します。
そのため、利益を狙うつもりが、かえって損失を被ってしまう可能性も十分にあります。
価格の変動に常に注意を払う必要があり、精神的な負担が大きくなることもデメリットと言えるでしょう。
ハイリスク・ハイリターンな性質を理解した上で取り組むことが求められます。

3-3. キャピタルゲインが得られる代表的な金融商品

キャピタルゲインを狙える代表的な金融商品としては、まず株式が挙げられます。
企業の成長性を見込んで安い時に購入し、株価が上昇したタイミングで売却することで利益を得ます。
投資信託も同様に、基準価額が安い時に購入し、高くなった時に解約することでキャピタルゲインを得ることが可能です。
不動産も、購入価格よりも高い価格で売却できれば大きな利益につながります。
その他、為替レートの変動を利用するFX(外国為替証拠金取引)や、近年注目されている暗号資産(仮想通貨)なども、価格変動を利益に変えるキャピタルゲインを目的とした投資対象です。

キャピタルゲインが得られる代表的な金融商品

 

3-4. 積極的に利益を狙いたい人にはキャピタルゲインがおすすめ

キャピタルゲインを重視した投資は、ある程度のリスクを許容できる資金的・精神的な余裕があり、積極的にリターンを追求したい人に適しています。
特に、投資に時間を割いて情報収集を行い、市場の動向を分析することが得意な人に向いているでしょう。
将来性のある企業や分野を見つけ出し、資産価値が大きく上昇する前に投資することで、短期間での資産増加を目指します。
損失のリスクも十分に理解した上で、余剰資金を活用して大きな利益を狙いたいという意欲のある投資家にとって、魅力的な選択肢となります。

4. あなたの投資目的はどっち?自分に合った選び方のポイント

あなたの投資目的はどっち?自分に合った選び方のポイント

インカムゲインとキャピタルゲイン、どちらを重視すべきかは、個人の投資目的、年齢、リスク許容度、ライフプランによって異なります。
安定性を求めるのか、それとも大きなリターンを狙うのか、自身の考えを明確にすることが重要です。ここでは、自分に合った投資スタイルを見つけるためのポイントを、3つの観点から解説します。
自分の状況と照らし合わせながら、最適な投資戦略を考えてみましょう。

4-1. リスクを抑えたいならインカムゲイン中心の投資

投資経験が浅い初心者の方や、元本割れのリスクをできるだけ避けたいと考えている方は、インカムゲインを中心とした投資戦略が適しています。
インカムゲインは、資産価格の短期的な変動に左右されにくく、安定したキャッシュフローを生み出すため、精神的な負担も少なく済みます。
例えば、高配当株や債券、不動産投資信託(REIT)などをポートフォリオの中心に据えることで、定期的な収入を得ながら、長期的な視点でじっくりと資産を育てていくことが可能です。
大きな値上がり益は期待しにくいですが、着実な資産形成を目指す上では堅実な選択と言えます。

4-2. リスクを取ってでも大きな利益を狙うならキャピタルゲイン中心の投資

投資に回せる資金に余裕があり、多少のリスクを取ってでも積極的に資産を増やしたいと考えるなら、キャピタルゲインを重視した投資が選択肢になります。
特に、若くて収入があり、長期的な視点で資産回復の時間が取れる場合には、成長が期待できる新興企業の株式など、値上がり益を狙える資産への投資を検討する価値があります。
市場の動向を常にチェックし、適切なタイミングで売買する判断力が求められますが、成功すれば短期間で大きな資産を築くことも可能です。
ただし、損失を被る可能性も高いため、生活に影響の出ない余剰資金の範囲内で行うことが鉄則です。

4-3. 両方のメリットを活かしてバランス良く投資する方法もある

インカムゲインとキャピタルゲインは、どちらか一方を選択しなければならないわけではありません。
両方のメリットを活かし、デメリットを補い合うように資産を組み合わせる「バランス投資」が、多くの投資家にとって現実的な選択肢となります。
例えば、ポートフォリオの核(コア)となる部分を、安定したインカムゲインが期待できる債券や高配当株で固め、周辺(サテライト)部分で、成長が期待できる株式に投資してキャピタルゲインを狙うといった方法です。
これにより、リスクを分散しながら安定的な収益基盤を確保しつつ、資産全体の成長も追求できます。

5. まとめ

インカムゲインは資産を保有し続けることで得られる安定的な収益、キャピタルゲインは資産を売却することで得る値上がり益です。
それぞれにメリットとデメリットがあり、どちらが優れているということではありません。
大切なのは、自身の投資目的やリスク許容度を明確にし、それに合わせて両者をどのように組み合わせていくかを考えることです。
この二つの利益の違いを理解することが、自分に合った資産形成を始めるための重要な第一歩となります。

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