2024/04/04
お役立ちコラム

不動産投資で節税効果が高い物件は?

不動産投資は数ある投資の中でも、ミドルリスク・ミドルリターンの安定した投資といわれます。その主な目的は家賃収入、つまりインカムゲインを得ることにありますが、そのほかにも節税目的で不動産投資を行う人がいるのもまた事実です。
では、どのような物件を購入すれば節税効果を高めることができるのでしょうか。ここでは、不動産投資において節税効果が高い物件をいくつか紹介します。また、その注意点も解説します。

節税目的の不動産投資におすすめの物件は?

冒頭に記載の通り、不動産投資は大きく二つの目的に分かれます。一つ目は家賃収入によるインカムゲインや、安く購入・高く売却することによって差分の利益を得るキャピタルゲイン目当てものです。
二つ目の目的は、税金対策のために始めるというものです。もともと地主が相続税対策として、所有している土地にアパートやマンションを建築することから始まりました。節税目的で購入する物件の中で特におすすめなものは、中古の木造物件です。
なぜならば、木造の建物は減価償却年数が最大でも22年ほどと短く、中古の場合は更に年数が短く減価償却費を多く確保することができるため、高い節税効果を期待することができます。
ただし、中古の物件は修繕費などが必要となることも考えられるので、安易に購入するのは禁物です。とくに修繕時期を迎えた築15年くらいの物件は、購入時に修繕費がかかることも考えられるので注意しましょう。

節税目的の不動産投資にお勧めできない物件は?

節税目的としてお勧めすることができないのは、新築区分マンションです。新築区分は、前項の木造とは異なり減価償却年数が長いために、節税の効果としては比較的小さくなってしまいます。
一方、新築区分マンションは初年度に様々な経費が掛かるため、節税効果につながると言われることもありますが、あくまでも初年度のみです。さらに、新築区分マンションは、購入した瞬間に価値が一気に下落します。ですから東京の一等地であれば話は別ですが、それ以外の場所に建てられた新築マンションの購入はお勧めできません。もし、区分マンションを購入するのであれば、中古のマンションのほうが良いかもしれません。もちろん立地が良い場所であればの話です。
また、経費が掛かればかかるほど、節税対策になりますので、修繕費や管理費、借入金の利息の支払いなどが多ければ、税金対策になるのです。しかし前述のように中古の物件は設備の故障などで、お金がかかります。せっかく税金対策に購入しても、こちらで支出が多ければあまり儲かったとは言えないことになります。

節税目的で物件を選ぶ際に注意したいポイント

もともと不動産投資は節税目当てで行うものではありません。家賃収入を得るためのものであることをまず頭に置いておきましょう。ですが、どうしても税金関連で不動産投資を始めたいのであれば、物件選びには注意が必要です。まず、減価償却を多くとれる建物であることを確認することです。例えば、鉄筋コンクリート造りの建物は減価償却年数が47年と長期です。しかし、その分税金対策としては不向きです。つまり、年数が短い木造であったり、軽量鉄骨の19年や重量鉄骨の34年のほうをチョイスしたほうが対策になります。
前述のように木造の中古の物件のほうが対策になると書きましたが、修繕を施していない中古の物件を購入すると、購入費用以外に予想外の支出が出ることが考えられます。ですから、修繕を施した中古住宅かどうかをきちんと調べてから購入するなどの対策が必要です。せっかく税金目的で購入をしても、修繕費で支出があると、何のための目的で購入したのか意味が分からなくなります。税金対策で購入するのであれば、きちんとしたリサーチが必要になります。

今回のまとめ

税金対策は不動産投資には必須です。税金対策をして手残りを多くするのが、投資の醍醐味だからです。ですが、過度な対策は禁物です。そもそも家賃収入を得ることがメインの目的であり、税金対策の不動産投資はあまり適切な行為ではないからです。そのように購入した建物はオーナーが建物に愛着がないために、空室が目立つことになりかねません。もしも行うのであれば、自分の購入した建物に愛着を持つようにしましょう。税金対策の投資でもそのようなことが必要です。